妙高山
2002年の記録
7月26日(金)快晴 妙高山
 今日は、昨年登った火打山の向かいの妙高山だ。予定は、昨年も利用した池の平のペンション里楽巣に連泊。一日目、長野市内に着いて、松代大本営地下壕跡を見学。戦時中の日本陸軍が強制連行してきた朝鮮の人々らに作らせたものだそうだ。入り口の慰霊碑が痛々しかった。次に上田方面へ向かい、東京美術学校学生らの画集が収められている無言館をたずねた。戦争で逝った若い芸術家の魂が語りかけてきた。
 この後、ペンション里楽巣へ。
 翌朝、6時出発。燕(つばめ)温泉まで車で30分。温泉街の入り口に無料の駐車場。30台ぐらいはとめられそう。身支度をして6時40分出発。温泉街を抜けたところで、左右の分岐点。直進すると、燕新道コース(吊り橋を渡る)(北回りコース)。左折して階段を上るとすぐ薬師堂があり黄金の湯の前を通り、スキー場を抜け北地獄谷コース(南回りコース)。
 私たちは行きに南回りコース、下山に新道コースをとることにする。北地獄谷の途中に水場が2つ。手前のほうがおいしい気がした。この辺りは、温泉街の源湯で硫黄のにおいがぷんぷんしてくる。
 天狗平で小休止。炎天下で30℃もある。光善寺池は小さな湿原であるが、花は咲いていなかった。いよいよ鎖場だ。最初は簡単だが、少し上は、道幅も狭く注意が必要だ。ここが終わると次は岩場。火山岩のようなごつごつした道である。一見怖そうに見えるが、道はしっかりしていて思ったよりは簡単だ。30分ほどで南峰(将軍)。本峰よりこちらの方が高いとそばにみえた方が教えてくれた。
 尾根を歩いて北峰(本峰)へ。11時40分に到着。こちらはなだらかであるが、一番高いところの岩場に登ってみた。快晴で火打山も端正な姿を見せている。雪渓が美しい。
 さて、12時10分に下山。下山は燕新道だ。こちらは、長助池分岐まで延々と急降下である。雨後だと、どろどろで歩きにくいと思われた。途中雪渓も見られた。黒沢池ヒュッテへ向かう方が多いのかこの後は、道が細くなり沢歩きだ。しばらく行くと、長助池。長助池にはわたすげが咲き乱れていた。ここからは、なだらかな下りである。笹が深く道幅も狭い。まるで鈴鹿の登山道かと間違えるほどである。沢をいくつも渡らなければいけない。大倉池分岐から下は笹がよく刈られている。黄金清水は、冷たくておいしい。雪解けの地下水であろうか。しばらく下ると大倉沢に出る。川の流れが激しい。この川を渡るのである。水かさが増している。転石の上を気を付けながら渡る。ロープ場がいくつかあり、気を付けながら降りる。ちょっとスリルがある。このあたりも鈴鹿の治田峠から青川を下る道のようだ。麻平からはジグザグ道を急降下。しばらくして吊り橋に出る。この吊り橋の手前を左下におり、橋の下を通って右手に行くと、河原の湯へと向かっている。今回は、すぐに風呂に入りたかったので薬師堂のそばにあった黄金の湯に入ることにする。スタートの分岐点まできて、いったん登り、黄金の湯に着く。時計は16時40分。露天風呂であるが、岩で男女のしきりがしてある。やや熱い。温泉街の客も多数入浴に来ていた。
 往復10時間の長い山歩きであった。登山道の感想は、往復とも南回りコースを用いた方が安全だと思う。北回りコースは同じような道をかなり長く歩かねばならないため飽きてくる。それに、危険なところもいくつかあり、初心者には勧められない。ただし、長助池手前の雪渓、長助池、黄金清水、麻平手前の巨大なブナ林は一見の価値はある。
 さて、下山してふたたびペンション里楽巣へ。向かいの風呂へ入り疲れをしっかり取る。
 翌日は、イモリ池を散策。今日は絵画教室の一環なのか、またはカメラ教室もあるのか、大勢の人が池と妙高山を画面におさめていた。ビジターセンター(無料)で自然観察の学習。その後、黒姫高原まで走り、小林一茶記念館で学習したあと俳句集を購入した。昼食は、一茶記念館のそばの若月へ。順番待ちがすごかった。霧下蕎麦のおろしそばを賞味。そば湯も甘くおいしかった。

@左折し、階段を上ると天狗平へ、直進すると黄金清水へ

A天狗平

B右手の山腹に風穴。手をかざすと涼しい風が…

C最初の鎖場

D火山岩の岩場

E南峰(将軍地蔵)

F妙高山(北峰)

G北峰より臨む火打山

H長助池分岐点(ここまでが急降下)

Iわたすげの咲いている長助池

J大倉分岐点

K黄金清水(こがねしみず)

L急な流れを渡る

M麻平(ここから天狗平へも行ける。)

N吊り橋(この手前左下に下り、橋の下を通って右手に行くと河原の湯

O黄金の湯(男女別の野天風呂)

P温泉街の入り口にある案内図

Qイモリ池から臨む妙高山